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鋳物 vs 切削 vs 板金、結局どれが正解か

こんにちは。営業部の辻川です。

 

図面を見ていると、よく思うことがあります。

これ、鋳物じゃなくてもいけるのでは? また逆に、削り出しでやるのはもったいないな。

 

加工方法の選定は当たり前に行われているようで、実はなんとなく決まっているケースも少なくないと聞きます。

まず前提として、それぞれの特徴を整理すると次のようになります。

①切削(削り出し)は、精度が出しやすく短納期に向いています。ただし材料ロスが多く、コストは高くなりがちです。試作や単品、高精度品に向いています。

 

②板金は、薄物や軽量部品に強く、比較的コストも抑えやすい工法です。ただし形状には制約があり、箱物や曲げ中心の設計に適しています。

 

③鋳物(アルミ鋳物)は、形状の自由度が高く、一体成形が可能です。強度と軽さのバランスにも優れ、構造部品に向いています。

 

ここまでは一般的な整理ですが、実際の現場ではこれだけで決まるわけではありません。

本当の判断基準は「どこでコストが乗るか」です。

同じ形状でも、

削り出しは材料代と加工時間

板金は工程数と溶接や歪み調整

鋳物は木型と鋳造工程にコストが乗ります。

 

つまり単価ではなく、全体のコスト構造で考える必要があります。

ここを外すと、後から効いてきます。

現場でのあるあるは、とりあえず削り出しでスタートして、

そのまま量産まで続けてしまい、気づいたときにはコストが合わなくなっているパターンです。

あるいは、板金で無理に形状を成立させた結果、溶接点が増えて精度や強度でトラブルになるケースもあります。

どちらも珍しい話ではありません。

結論としては、どの工法が優れているかではなくその形状に対して無理がないかで判断することが重要です。

 

実際の案件で多いのは、削り出しから鋳物に切り替えるケースです。

例えば、材料の塊から大きく削り込んでいる形状や、肉厚があり内部をくり抜くような構造、部品点数を減らしたいケース

強度が必要な部品などは鋳物化の検討余地があります。

条件にもよりますが、コストが大きく下がるケースも少なくありません。

 

一方で、鋳物にしない方がよいケースもあります。

完全な単品、極めて高い精度が求められるもの、形状がシンプルすぎるものは、削り出しの方が早く安く仕上がることが多いです。

板金との使い分けについては、箱物やカバーであれば板金、

剛性や肉厚が必要であれば鋳物という判断が基本になります。

 

無理に板金で対応すると、溶接が増えて歪みの問題が出やすくなります。

 

加工方法は一度決まると変えにくいものです。

しかし最初の選択を誤ると、その後ずっとコストや手間を抱えることになります。

もし、削り出しでコストが合わない、板金で精度や強度に課題がある、鋳物にできるか判断がつかないといった場合は、図面段階でも一度見直してみる価値があります。

加工方法の選定は後工程ではなく、設計段階でほぼ決まります。

その段階で検討しておくことで、全体の進行がスムーズになるケースは多いです。

アルミ鋳物は目立つ部品ではありませんが、設計の選択次第で全体に大きく影響する要素の一つです。

必要に応じて、選択肢の一つとして検討してみてください。

 

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