お世話になっております、八百谷金属工業株式会社の八百谷でございます。
私たちの工場には、20年以上変わることなく受け継がれてきた「特別な工法」があります。 それは、「アルカリフェノール自硬性砂」と「生型(砂)」を掛け合わせたハイブリッド工法です。
なぜ「ハイブリッド」だったのか?
この工法が誕生した背景には、当時の切実な課題がありました。 今でこそ弊社ではフラン鋳造を導入し、砂を再生して効率的に運用していますが、この製品の生産が始まった当時はまだその設備がありませんでした。
当時、アルカリフェノール自硬性砂は「使い捨て」にするしかなく、すべてを自硬性砂で製作すると、どうしてもコストが跳ね上がってしまいます。 しかし、複雑な形状や寸法精度を出すためには、砂型の造形力は譲れない。
そこで当時の職人が辿り着いた答えが、「必要な部分だけを自硬性砂で作り、残りをコスト競争力のある生型でバックアップする」というハイブリッドな手法でした。


無駄にならない「知識」という財産
現在では、より効率的なフラン鋳造が主流となっており、新しくこのハイブリッド工法を採用する機会は減っていくかもしれません。
しかし、この製品だけはこの製法で作り続けています。 それは単に「変えられない」からではなく、「当時の職人が知恵を絞って生み出した技術を、今の職人が守り抜いている」という、弊社の技術継承の象徴でもあるからです。
「どうすればコストを抑えつつ、良いものを作れるか」 この原点ともいえる工夫の精神は、たとえ工法が変わっても、技術者としての大きな糧になります。
こうした「現場の知恵」が積み重なって、今日の私たちの製品は支えられています。
時代とともに設備は新しくなりますが、その根底にあるのはいつも「現場の工夫」です。昔の職人さんから受け取ったバトンを、これからも大切に繋いでいきたいと思います。


4種の製法を活かし、その製品に最適なプロセスでご提案いたします。
鋳物のお困りごとがありましたら弊社問合せフォーム迄お待ちしております!





