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アルミ鋳物の歪みの原因とは!?対策は?

こんにちは、営業部長の藤本です。

弊社のある近畿地方も梅雨入りし、ジメジメとした嫌~な天気が続いています。

鋳物には湿気は大敵なため、いつも以上に品質には気をつかう時期です。

 

さて、今回はアルミ鋳物の歪みについてです。

歪みとは曲がったりねじれたりして設計通りの寸法、形状になっていない状態のことを言います。

歪みがあると、他部品との組付けがうまくできなかったり、後工程の機械加工で加工が当たらない箇所がでるなど不具合がおこります。

 

アルミ鋳物に歪みが生じる主な原因とは

1.凝固時の不均一な収縮

アルミ合金は冷却時に体積が収縮します。

鋳物の形状や肉厚にばらつきがあると、肉厚の薄い箇所が早く冷めて固まり、他の部分が遅れて収縮するため内部応力が生じて歪みにつながります。

 

2.鋳型の拘束力

鋳型による拘束が強いと、鋳物の自由な収縮が妨げられ、拘束応力が歪みとして現れることがあります。

砂型にもみられる現象ですが、金型鋳造には特に多い現象ですね。

 

3.熱処理

アルミ鋳物は冷却時の凝固の仕方により、内部に残留応力を抱えていることがあります。

熱処理(特に急冷)によって応力のバランスが崩れると歪みや変形として現れます。

 

設計段階でできる対策は?

1.肉厚の均一化

鋳物設計の基本ですが、極端な肉厚部、薄肉部の混在をさける。

 

2.補強リブの追加

薄肉部にリブを追加することで、変形を抑えることができます。

 

鋳造工程での工夫

1.冷却速度のコントロール

冷却速度が極端に異なると収縮差が生じます。

冷やし金の活用などで冷却速度をコントロールすることにより歪みを軽減させることができます。

 

2.鋳造法案の工夫

湯口、押し湯、湯道、セキといった鋳造法案の改善により歪みを軽減させることができます。

 

それでも発生してしまう歪みは矯正します

弊社では人力では難しい肉厚な鋳物はプレス機を使い矯正します。

小さな鋳物は木ハンマーを使い叩いて矯正していきます。

ここは腕の見せ所です。

手前味噌ですが、弊社の歪み取り技術はぴか一です。

機械加工は無しで鋳物素材を納める場合もありますが、「八百谷さんの鋳物は歪みが無いから加工がしやすい」とよく言っていただけます。

 

 

アルミ鋳物の歪みは避けては通れない課題ですが、設計・鋳造工程で対策をすることで軽減することができます。

それでも発生してしまう歪みは、長年の経験で培った技術で矯正します。

 

アルミ鋳物でお困りごとがあれば何なりとご相談してくださいね。

 

 

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4種の製法を活かし、その製品に最適なプロセスでご提案いたします。
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