お世話になっております、営業の藤本です。
鋳物屋では一般的には見ることのない道具を様々使います。
そのほとんどは原始的な構造の物で一つ一つに鋳物の特性を突いた意味があります。
今日はその中から2点ご紹介させて頂きます!
まず1点目はスリーブ
鋳型の湯口、押し湯に使用します。
押し湯とはアルミの凝固収縮分を補給するためのものです。押し湯があることにより引け巣不良を防ぐことができます。
引け巣のない鋳物にするには押し湯を最後に固まるようにする必要があるので保温性が優れているスリーブを使用しています。
こうすることにより、製品が先に凝固し、最後に押し湯が凝固するようにコントロールをします。
すると凝固収縮によりできる引けは押し湯にできて製品は良いものが出来ます。
2点目の道具は冷やし金です。
冷やし金も押し湯と同様で引け巣を防止するために使用します。
他の箇所より肉厚のある箇所(例えばボスなど)は薄肉部より凝固スピードが遅くなってしまうため引け巣欠陥がおこりやすくなります。
そういった場合は先に固めたい箇所の鋳型に冷やし金を入れることにより凝固を早める事が出来ます。冷やし金は鉄のブロックです。