お世話になっております、八百谷金属工業株式会社の八百谷でございます。
今回は、鋳造の中でも特に代表的な「砂型鋳造」にスポットを当て、その中でも製品の品質を左右する非常に重要な工程「抜き枠」について、たくさんの写真とともに詳しく解説していきたいと思います!
まずは砂型鋳造について簡単にご説明します。
砂型鋳造とは、その名の通り「砂」で作られた型(砂型)に、溶かした金属を流し込み、冷やし固めることで製品を作る方法です。自動車部品から美術品まで、幅広い分野で活用されています。
この砂型鋳造において、製品の形を正確に再現するために欠かせないのが、今回ご紹介する「抜き枠」という作業なのです。
まずは抜き枠に原型をセットします。

原型がセットできたら、いよいよ砂を詰めて型を作っていきます。
熟練の職人が、専用の鋳造砂を「抜き枠」の中に丁寧に詰めていきます。ただ詰めるだけでなく、砂が均一に、そしてしっかりと固まるように、時には手で、時には機械を使って叩き固めるのがポイントです。この時、砂が緩いと、後で原型を抜く際に型が崩れてしまったり、溶けた金属を流し込んだ時に型が変形してしまったりする原因になるため、非常に重要な作業です。

砂がしっかりと固まったら、鋳枠をひっくり返したり、分割したりして、砂型を完成させていきます。

ここから抜き枠を外します。
職人が鋳枠を巧みに扱い、原型が埋め込まれた砂型をゆっくりと持ち上げたり、ひっくり返したりして、原型と砂型を分離させます。この時、衝撃を与えたり、無理な力を加えたりすると、せっかく固めた砂型が崩れてしまったり、原型が傷ついてしまったりする可能性があります。

この「抜き枠」によって、砂型の中には製品と同じ形の空洞が生まれ、そこに溶けた金属が流し込まれることで、初めて目的の製品が形作られるのです。

今回も最後までお読みいただきありがとうございます。
八百谷金属工業株式会社では様々な鋳造法で技術継承を行いより良い製品をお届けできる様努力させて頂いております。
アルミ鋳物でお困りの際は是非一度お声がけいただけましょう宜しくお願い致します!!