こんにちは。
営業部の辻川です。
今回は木型にも関する鋳物の寸法(縮み代)の話です。
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図面通り鋳物を作り、加工・仕上げをするために、
原型は縮み代を考慮し形状や寸法を変化させる必要がある。
溶解された金属が鋳型の中で冷え固まり、
常温の鋳物製品となるまでには収縮する。
従って原型はその収縮の量だけ大きく作る。
収縮の量は金属の種類の寄って異なるが、
また鋳物の大小・形状・材料の成分・鋳型のつくりかた等によっても変化するから
ある部分品を初めて作る場合は、
試作的に鋳造して製品の寸法について厳重に検査をし原型の寸法を細かく決める方がよい。
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参照文献P21-22
オーム社 よくわかる木型と鋳造作業法
横井時秀・鵜飼嘉彦 共著
上記文章は鋳物は熱々の状態(溶解した液体状)で鋳型に入っていくので、
液状から個体に状態変化する際に収縮が発生するので、
各金属の収縮率に合わせて木型には縮代を足して作成しましょう。
という内容です。
ではアルミ鋳物の縮代はというと同書には10/1000~18/1000と書かれています。
ちなみに弊社では10/1000~12/1000ほどで作ることが多いです。
よく「この部品が壊れたのでこの部品を木型にして鋳物を鋳造してほしい」
とご相談をいただくことがありますが、
100mmの寸法箇所で1mmも縮んでしまうことをご説明するとビックリされる事が多いです。
確かに結構縮んでしまうので同じように使用するのは難しい事が多いかもしれません。
この様に意外と知らない鋳物の話をもっとこのブログで発信していこうと思います。