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ダイカスト→砂型へ工法変換

こんにちは、営業部長の藤本です。

 

今回は最近あったとある産業機械メーカー様の案件のご紹介です。

 

現在はダイカストで生産している部品なのですが、ダイカストの金型の老朽化により金型を新調しなければならなくなったそうです。

しかし、金型の新調費としてダイカストメーカーからきたお見積りは600万円!

この部品は近年は年間30個程度しか出なくなってしまったそうです。

この数量だと金型費を到底ペイすることができません。

そこで今回は砂型鋳物への工法変換をご提案させていただきました。

 

簡単にダイカストと砂型鋳物の特徴を説明します。

【ダイカストの特徴】

ダイカストは、金属製の型に溶かしたアルミなどを高圧で流し込んで作る方法です。寸法精度が高く、表面もきれいな仕上がりになります。大量生産に向いていて、1つの金型で何千個も作れるのがメリットです。ただし、金型の製作費が高く、少量生産にはコストがかかりすぎるという弱点があります。

【砂型鋳物の特徴】

砂型鋳物は、砂で型を作り、そこに金属を流し込む方法です。金型ではなく木型なので初期費用が安く、少量生産や試作に向いています。複雑な形状にも対応しやすいですが、寸法精度や表面の仕上がりはダイカストより劣ります。必要に応じて機械加工で仕上げます。

 

 

今回の案件では年間生産数が少なくなってしまった部品に高額なイニシャル費をかけることができずに困っておられました。

今回の事例で言いますとダイカストなら600万円の初期費用が必要なところ、砂型の場合は木型費が35万円でした。

砂型にすることでイニシャル費は安く抑えることができますが、鋳物単価は大量生産のダイカストと比べると割高にはなってしまいます。

寸法精度についてはダイカストより劣りますが、必要な箇所には機械加工を追加することでクリアできます。

トータルで考えると砂型への変更にメリットを感じて頂き、ご依頼頂くことができました。

 

今回の部品は砂型で対応しましたが、弊社には石膏鋳造もあり砂型よりはコストがかかりますが砂型では困難な薄肉物や寸法精度のいるものは石膏鋳造で対応致します。

 

 

まとめ

金型を更新するべきか、それとも工法を見直すべきか、これは多くのメーカー様が直面する悩みだと思います。

ダイカストは確かに優れた量産技術ですが、小ロット品には過剰投資になるケースも少なくありません。今回の事例のように、工法を見直すことでより合理的な製造方法に切り替えることが可能です。

もし、類似の課題をお持ちであれば、一度「砂型鋳物で対応できないか?」と検討してみてはいかがでしょうか。

初期費用を抑えつつ、品質を維持することが可能です。

お気軽に八百谷金属までお問い合わせください。

 

 

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