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GBFによるピンホール低減

お世話になっております、八百谷金属工業株式会社の八百谷でございます。

アルミニウム鋳物において、最も深刻な欠陥の一つである「ピンホール」。これらは溶湯中の水素ガスに起因し、製品の強度低下、リーク発生、表面品質の劣化など、様々な問題を引き起こします。

当社ではピンホールを極限まで減らすためGBFによる脱ガス処理を行っております。

GBFがピンホールを根絶する3つのメカニズム

 ①究極の水素ガス除去能力

GBFは、回転する特殊なローターにより、溶湯中に極めて微細な不活性ガス(主にアルゴンガス)の気泡を大量に分散させます。

この微細な気泡は、溶湯中の水素ガスを効率的に吸着・拡散させ、表面に浮上させて除去します。シーベルトの法則に基づいたこの効果は、従来の脱ガス方法では到達できなかったレベルの「脱ガス度」を実現し、鋳造時の水素析出によるピンホール発生を未然に防ぎます。

 ②非金属介在物の一掃:

ピンホールは水素ガスだけでなく、溶湯中に浮遊する酸化物などの非金属介在物も核となって発生することがあります。

GBFの微細気泡は、これらの介在物を効果的に捕捉し、溶湯表面に浮上させ除去します。これにより、溶湯の清浄度が飛躍的に向上し、介在物起因のピンホールリスクも同時に排除します。

③均一で安定した処理品質:

当社のGBFシステムは、設計された流体力学に基づき、溶湯全体を均一に攪拌しながら脱ガス処理を行います。これにより、処理ムラがなく、常に安定した脱ガス効果を発揮。製品ロットごとの品質ばらつきを最小限に抑え、歩留まりの向上に貢献します。

当社ではすべての溶湯にGBF処理を行い、ピンホール検査で合格した溶湯のみを鋳造いたします。

品質でお困りの際は是非ご相談ください。