お世話になっております、八百谷金属工業代表の八百谷でございます。
今日は鋳物欠陥の対策の一つをご紹介させていただきます。
鋳物の欠陥で非常に困りものの引け巣の対策です。
引け巣と言うのは鋳物が凝固していく過程で最後に固まる部分に十分に溶湯が充填されずに穴になってしまうという物です。
穴が出ないようにするには最終凝固位置を製品とは関係のない部分に持っていくというイメージです。
その対策の一つが押し湯です。
この赤丸部分が押し湯と言い、この下に製品があります。
そしてこの部分は製品とは関係のない要らない部分なのです。
白い円筒になっているのは保温性のある材質の筒を埋め込んでこの中にアルミが流れ込んでいきます。
保温性のある筒の中に溜まったアルミが製品が凝固していく過程で充填されていき、引け巣を防ぎます。
そして保温剤に包まれている押し湯部分が最終凝固位置となり製品と関係のない押し湯部分に引け巣が集まります。
鋳造法案を考える際、この凝固の順番や欠陥がどこにどのように発生するのかをイメージしながら設計していきます。
当社では長年積み重ねてきた経験から引け巣の発生を最小限に抑えたアルミ鋳物を製造させて頂いております。
引け巣でお悩みの製品がございましたら是非当社へご相談ください。